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ローマ2日目 [イタリア旅行]

11月23日(火)

◎相変わらず時差ボケな私。朝5時台に目が覚めてしまい、いそいそと準備を始めます。7時を過ぎたので朝食をいただくために食堂へ。前日のオリエンテーションで教えていただいた場所は開いておらず、「どこで朝食を食べられるんだ?」とホテル内をウロウロ。すると2階レストラン入り口に「breakfast」の文字が。これは嬉しい誤算でした。というのも、宿泊しているホテル「コロンブス」は、レストランの壁画・天井画が美しいことで有名なホテルだからです。ローマ滞在中、1度くらいはこちらのレストランでディナーを頂きたいな(フレスコ画が見たいな)と思っていたのですが、なかなか良い雰囲気のレストランでお値段も張るので、あまりカジュアルな服装で入店するのもためらわれる感じだったんです。予約したほうが良いとも聞いていましたし。朝食をいただくだけで、フレスコ画を見ることが出来てラッキーでした。ちなみに、このレストランで食事をいただけたのは、この日だけで、翌日からはオリエンテーションで教えていただいた場所での朝食となりました。メンテナンス中だったのでしょうか?とにかく運が良かったです。

◎今日は朝9時にヴァチカン博物館を予約してあるので博物館へ。ヴァチカンの国境の壁(?)沿いに歩いていくと、ディズニーランドのアトラクション待ちみたいな行列が。壁側の列(左)は予約していない人の列。道路側(右)は予約してある人の列でした。オフシーズンなのに予約なしの列はかなり並んでいました。さすがヴァチカンです。私たちは事前にインターネットで予約してあるので、すいすいと右側の列を進みます。 列の後方には職員の方が立っていて「予約はある?あるならこっちを進んで」と教えてくれるので、不安な方は聞いてみると良いですよ。

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ヴァチカン博物館の入り口を過ぎるとすぐにセキュリティチェックがあります。手荷物のエックス線検査と身体の金属チェックでゲートをくぐります。その後、印刷してあったバウチャーを窓口で見せて入場券に引き換え。入場料はネットで予約したときにクレジット決済してあるので、チケットを貰うだけです。

◎中に入ると、圧倒的な美しさとパワーにただただ溜息しか出ません。想像を絶する財力で集めた世界中の貴重な芸術作品があるだけでなく、建物自体が非常に価値のあるものです。

◎順路どおりに進むべきなのでしょうが、私たちはまず、システィナ礼拝堂に向かうことにしました。やはりヴァチカン博物館の中でも一番のハイライトということもあり、とにかく混雑することで有名です。「地球の歩き方」に、「朝早い時間に行くと空いている」と書かれていたので、私たちは順路を無視して真っ先にシスティナ礼拝堂に向かうことにしました。

システィナ礼拝堂には、ミケランジェロのフレスコ画『最後の審判』や、旧約聖書を題材とした天井画があります。システィナ礼拝堂のフレスコ画はミケランジェロがあまりにも有名なので、ミケランジェロの作品と思われがちですが、ミケランジェロの作品だけでなく、ボッティチェリのフレスコ画なんかもあります。

朝早い時間ということもあり、システィナ礼拝堂はとても空いていました。シーンと静まり返った神聖な空間にいると、自然と気持ちも引き締まる感じがします。壁に沿って設置されたベンチに座りながら『最後の審判』を鑑賞しました。数々の醜い行いをしてきた人間は、神の恩恵を享ける資格が無いという強烈なメッセージを、体全体にひしひしと感じました。そんな圧倒的なパワーを感じながら天井を見上げると、そこには旧約聖書を題材としたミケランジェロの天井画。こんなに大きな天井にフレスコ画を描くのって、どんなに大変な作業だろう…と、想像する私自身の首が痛くなりそうなのに、そんな苦労をまったく感じさせないほどの完成度でした。

システィナ礼拝堂は、法王が亡くなった15日後に行われる教皇選挙(コンクラーヴェ)の会場となることもあって、ヴァチカンの中では特に神聖な場所。なので、鑑賞させていただく際も大声でお話をしたり、走り回ったりすることは固く禁じられています。その旨を知らせるアナウンスも時々流れますが、日本語のアナウンスも流れます。そんな神聖な場所なので、システィナ礼拝堂だけは写真撮影禁止でした。なので入り口の案内板をパシャリ。

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◎システィナ礼拝堂で既にお腹いっぱい状態なのですが、ヴァチカン博物館は他にも見所が沢山あるので、入り口付近に戻ることに。順路を逆に歩くことになるわけですが、空いていたので出来た裏技かもしれません。ハイシーズンは出来ないかもしれませんので、ご注意くださいね。

◎入り口付近に戻った私たちは順路どおり、エジプト博物館やピオ・クレメンティーノ美術館を回りました。中でも素晴らしかったのがピオ・クレメンティーノ美術館。ここには古代彫刻の傑作が多数収められています。『ラオコーン』や『ベルヴェデーレのトルソ』なんかは、彫刻に興味のない人でも1度は教科書や書物で目にしたことがあると思います。そんな有名な彫刻の本物がフツーに置いてあります。『ラオコーン』なんか、中庭に面した回廊の壁沿いに置いてあるので、「強い横殴りの雨とか降ったら、濡れちゃうよー!」と心配したくなってしまうほどです。かなりビックリしました。

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『ベルヴェデーレのトルソ』

◎ラファエロの間には彼の代表作であるフレスコ画『アテネの学堂』や『聖体の論議』なんかがあります。どれも日本では考えられないほどの至近距離で観ることが出来ます。西洋美術好きにはたまらない空間です。『アテネの学堂』は、科学者や学者が一同に会する場面を描いたラファエロの傑作ですが、ダヴィンチやアリストテレス、ミケランジェロに混ざって、ラファエロ自身も右端にひっそりと描かれています。

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『アテネの学堂』

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『アテネの学堂』に描かれたラファエロ自身(こちらを見ている黒髪の男性)

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『聖体の論議』

◎美しいヴァチカン博物館の画像です。うっとり...

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地図のギャラリーの天井です。美しすぎ!

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地図のギャラリーにて。

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ヴァチカン図書館の回廊の天井。オフシーズンでメンテナンス中だったのか、入ることが出来ませんでした。物凄く楽しみにしていた場所のひとつなので残念でした。

◎お腹が空いてきたので、ヴァチカン博物館内のセルフサービスレストランでランチ。トマトソースのパスタにパン、デザートという、炭水化物だらけのメニューを食す。

◎お昼を食べてから、まだ観ていないエリアに足を伸ばす。あまりに広すぎて、自分がどこの美術館にいるのかすら良くわからない状態になっています。古代彫刻や古代文字の展示をしているエリアでのんびり見学していたのですが、近くに「古代文字マニア」のような集団がいました。彼らを引率している女性がヴァチカンの職員に、「この奥(非公開エリア)にある展示物が観たいの。中に入れてもらえないかしら?」と何やら交渉を始めました。熱心だなぁ~、ヴァチカン博物館には絵画や彫刻だけでなく、こういう古代文字好きな人たちにとっても、たまらないコレクションが沢山あるのね~くらいに思いながら、少し離れたところで見学していました。するとどうやら交渉が成立したらしく(成立するのも驚きなんだけど…)、その団体さん御一行が中に入っていこうとするその時、引率していたガイドさんが私たちに向かって「アナタたちも一緒にどうぞ。貴重なコレクションよ」と声を掛けてきたんです。アナタ達って、周囲を見渡しても私達しかいないから、私達のことよね…?と、かなりビックリしましたが、なんだか貴重な体験っぽいし(おぃ)、お言葉に甘えて一緒に見学させてもらうことに。「彼らは僕のファミリーなんだ」と、ヴァチカン職員に声を掛けるオジサン。皆さん、どうもありがとう。まさか非公開のエリアに入って見学させてもらえるとは本当にビックリしました。展示されていたのは、アルファベットの起源となっている古代文字が彫られている石。どうやら手紙のような文面らしいです。でも…物凄く貴重なものなんだろうなということはわかるのですが、もともとこの分野に詳しくない私達夫婦にとってはあまり理解出来ず、本当に申し訳なかったです…。

ヴァチカン博物館はとにかく素晴らしかったです。ローマに行かれたら是非足を運んでみてください。出口に続く螺旋階段も美しいので、最後の最後まで堪能出来ますよ。

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螺旋階段を上から眺めたところ。

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下から見上げるとこんな感じ。

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ヴァチカン博物館の出口。

◎オフシーズンということもあり、思ったよりも早く見学出来たので、午後は昨日休館日で入場出来なかったサンタンジェロ城へ。

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中にある通路は、こんな感じでかなり暗いです。

城の内部は国立博物館となっています。大理石の玉等、武器の展示なんかが中心です。特にこれといった見所はないように感じますが、サンタンジェロ城から眺めるローマの景色が素晴らしいので、中に入る価値はあると思います。ダン・ブラウン氏の「天使と悪魔」を読んだ方は、また違った意味で楽しめる場所だと思いますよ~。

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城の中心にあるブロンズ製の天使像。

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サンタンジェロ城から眺めたサンピエトロ大聖堂

◎今日は朝から歩きまくりでかなり疲れたので、早めの夕食。赤ワインをボトルでいただきながら、マッシュルームオムレツやミネストローネ等を頂きました。マッシュルームオムレツって、てっきりオムレツの具がマッシュルームだと思ってオーダーしたんだけど、出てきたものはこんなオムレツでした。

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ジャーン!マッシュルーム with オムレツって感じ。だけどこのマッシュルームがとっても美味しかったんです。濃い目の塩味で、白いご飯にも合いそうなお味。レシピ知りたいなぁ。そうそう、このお店の店員の女の子が可愛かったです。

◎歩きつかれた1日だったので、とっととホテルに戻り、明日に備えることに。(って、こればっかりですね)







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